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Discover 2014 Las Vegas 2日目レポート ~The Machine~

ToruMakabe

DSC00062.jpgHPのテクノロジーをお客様にお伝えするお祭り、Discover 2014 Las Vegasは2日目に入りました。本日も、HPの戦略が凝縮された、General Sessionの模様をお伝えします。

 

先日のGeneral Sessionは、これまで75年のHPの歴史を振り返り、現時点で「使える」技術に焦点をおいていました。それを受け、本日のテーマは「未来」です。

 

HP CTO/HP中央研究所 所長/クラウド事業責任者を兼任する、名実共にHPの技術トップ、Martin Finkの「コンピュータはこの60年間、アーキテクチャに進化がない」という、衝撃的なコメントから、Genaral Sessionは始まります。汎用CPUコア、揮発性メモリ、永続化用の磁気ディスクを銅線のバスでつなぐ、という構造は、たしかに長年変わらない、コンピュータの基本構造です。ですが、この構造は、限界をむかえつつあります。世界中の人々が、いや、人間だけでなく、デバイス同士が通信し、想像できないほどの量のデータをやりとりする時代がすぐそこに迫ってます。このままでは、性能も、電力も、容量も、あらゆる面で、従来型のコンピュータは行き詰まる、と。

 

DSC00064.jpgそこで彼が率いる研究所が実用化にむけて開発を始めたのが、"The Machine"。「コンピュータ」とも、「システム」とも呼ばない、それらを超越した存在、それが、"The Machine"です。

 

The Machineは、3つの要素から構成されます。

 

  1. 用途特化型コア
  2. ユニバーサルメモリープール
  3. それらをつなぐフォトニクス技術

それぞれの要素について、現在の一般的な技術と比較してみましょう。

 

1. は、現在主流は汎用型コアです。汎用型コア上でソフトウェアを動かすことで、コンピュータに多様な処理を実行させることができます。いっぽうで、処理に最適化されていないため、無駄は大きいです。性能は出ず、電気も無駄に使います。それを、処理に特化したコアを組み合わせよう、という考えです。スマートフォンが、通信、グラフィックなど、用途に特化したプロセッサの組み合わせで、性能と省電力性を両立したように。

 

2. は、ずはりハードディスクを無くしうる技術です。現在コンピュータの主記憶にはDRAMが使われています。DRAMの弱点は、電源供給を止めると、データが消えてしまうことです。よって、永続化のために、別途ディスク装置が必要です。それを、永続化可能なメモリ"ユニバーサルメモリ"によって、ディスクを不要にしてしまおう、という取り組みです。DRAMのように高速で、かつ、電気を突然切ってもデータが消えない、そんなメモリがあったら、コンピュータの使い方が変わります。たとえば、普段は電源を切っておいて、処理が必要になれば瞬時に起動し、処理が終われば電源を切る。省電力の概念を変えうる仕組みです。HPは、"Memristor"というユニバーサルメモリ技術を開発しており、2016年の実用化を目指しています。

 

3. は、1.と2.をつなぐ仕組みです。現在、チップ間通信には一般的に銅線が使われていますが、性能、電力効率、太さの観点から、それは限界に近づいています。そこで、チップ同士を銅線では無く、光ケーブルでつないでしまおう、このとりくみを、Photonicsと呼びます。

 

DSC00067.jpgさて、この3つの技術が組み合わさると、どんな姿になるでしょうか。それは、従来のコンピュータとは、全く違うカタチになる、それがHPの考えです。

 

チップ同士が光でつながり、ラックやサーバー筐体というしがらみ、枠を超えるであろう、それがHPの描くThe Machineのイメージです。あたかもデータセンター全体が光でつながり、離れたラック上のメモリをあたかも直づけメモリのように扱う、そんな時代がやってくるかもしれません。データセンター全体が、ひとつのコンピュータとして動く、そんなイメージです。 

 

DSC00073.jpgいっぽうで、ハードウェアだけが進化しただけでは、システムとして成り立ちません。不揮発性メモリへの書き込みを最適化し、処理に合わせたコアに処理を振り分け、光でつながったチップの集合体から、論理的にサーバーを切り出す、そんな役割が要ります。そう、"Machine OS"が、必要です。 

 

 

 

 

 

 

 昨今、「Software Defined」「Infrastructure as Code」など、ITの世界がソフトウェアに染められていくかの雰囲気を感じます。実際、ソフトウェアの守備範囲が広がり、利便性が増しているのは事実です。

 

ですが、そのソフトウェアを動かすエンジンは、ハードウェアです。ハードウェアの進化は止めていい、というわけではありません。汎用チップ上でサービスを開発していたクラウド専業ベンダーが性能や電力に課題を抱えており、汎用チップに加え、用途特化チップの採用を検討している、という話もあります。そう、ハードとソフトは、システムの両輪です。どちらも重要です。

 

DSC00081.jpgHPは、このThe Machineコンセプトに基づいたコンピュータ、いや、もはやコンピュータと呼んでいいのかさえわからないものを、2019年を目処に実用化したい、そのように考えています。

 

起業から75年を迎えたHPは、これからの「次の75年」にむけ、限界をむかえつつあるコンピュータの概念、基本構造を変えていきたい。そんな想いが詰まったGeneral Sessionでした。

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作者について

ToruMakabe

日本HPでクラウド関連の技術支援を担当しております、真壁と申します。HPのテクノロジーをタイムリーにお伝えします。 / Chief technologist in the field of cloud computing

コメント
YusukeMiyake

まさに今日お客様にこの話をしてきました。

2020年っていいましたけど。

 

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