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2020年のITはどうなる? -1-  5thジェネレ―ションの台頭

Yoji_Inoue

TechnologyDisrupters.pngこれから数回にわたり2020年以降のITがどうなるかを、HPEが発行する未来予想レポートから紹介してみようと思います。第一回目は少しITから外れる感もありますが、「未来の世の中」をテーマにしました。世の中はIT技術の進歩によって目覚ましい発展を遂げましたが、今後もITを使うのは人類であり、世の中の動向や人の生き方によってその活用の方法が変わってくると考えられるからです。

 

 

人口増加とメガシティへの集中化

まずは未来の人の動きについて考察してみましょう。世界の人口は増え続け、2050年には97億人に達するといわれています。さらに2100年になると全人口の80%がアジアとアフリカに住むと予測されています。当然経済の中心もこの2極にシフトしていくことになりますが、さらに今後は人口の多くがメガシティーに集中すると予測されています。そしてそれが意味するものは、今後はより都市のスマート化が進む、いわゆる「スマートシティ」が本格的に必要とされるということです。これらメガシティの経済力も当然大きくなり、上位の600都市で世界経済の60%を賄うと予測されています。 ではこれらのスマートシティを牽引するのは誰なのでしょう?それは今の大人ではなく、ジェネレーションZと呼ばれる人々になるでしょう。 

WWpopulation2050.png

 

ジェネレーションZが経済を牽引する時代

1981年から2000年頃にかけて生まれた世代は「ミレニアル世代」と名付けられましたが、それ以降に生まれた世代は「ジェネレーションZ」と呼ばれています。彼らが生まれた時にはすでにインターネットが普及していて、デジタルが普通の世界で育った彼らは、「デジタル・ネイティブ世代」とも呼ばれています。当然ITリテラシーも高く、新しいデジタルガジェットも抵抗なく自然に使える世代が今後の世の中を牽引していきます。
NewGenerations.png皆さんはどの世代?  

テクノロジーの賞味期限はどんどん短くなる

 一方デジタル技術の進歩は急速に早まっています。以下の表を見ても分かる通り、インターネットの発明と普及によって新しい技術やアプリケーションが世界で一気に拡散するようになりました。裏を返すとデジタル技術の賞味期限がどんどん短くなっているということでもあるのです。

SpeedOf Innovations.pngテクノロジーの賞味期限はどんどん短くなっている 

モバイルデバイスとデータの増殖でアプリは1兆個に

 急速に広がるモバイルデバイスとそれをどんどん使いこなすジェネレーションZ、さらにはIoTのようにマシン自体が多くのデータを排出する時代、モバイルデータの量はとてつもないスピードで増殖していきます。2010年には3.8エクサバイト(Exabyte:テラバイトの100万倍)だったデータも2020年には127エクサバイトと、10年で30倍にも膨れ上がると予測されています。当然スマート化されたメガシティでも、時々刻々と新しいデータが生成されていきます。それをうまく活用すればより良い都市生活、そしてより良い世界となるのですが、これを従来通り一部の企業や公共機関が一極処理していたのでは完全に破綻しそうです。なにせ現在試算されているだけでも、2020年の世界人口は76億人、モバイルデバイスを含むつながるデバイスは100億台、そしてそれらを支えるアプリケーションの数は一兆個になると見られているのですから。2020apps.png

そこでオープンデータシビックテックというものの登場となるわけです。つまり情報の市民への公開とその情報をもとに市民がアプリケーションを開発するということです。

CloudSourcingTheGovernment.png

  

国民総プログラマー時代に?

というと大げさですが、これから一線で活躍する世代は「プログラムする」ことに関して「特別な技術が必要なもの」という意識はないのかもしれません。マニュアル無しでデジタルガジェットを操り、ゲームを楽しむのと同様にプログラムも特に抵抗もなく組み始めるのではないでしょうか? 海外から始まったオープンデータ(公共団体・企業がデータを一般に公開すること)の普及とともに、そのオープンデータとIT技術を活用して地域の課題を解決する活動 (シビックテック)が普及してきました。日本でもその活動の一つとして、コード・フォー・ジャパンが2013年に設立されています。2017年11月現在でコード・フォー・ジャパンを通じて連携しているシビックテックの数は78団体にもなり、今後も拡大を続けると予想されます。このシビックテックの中心になるのはハッカソン(プログラマーが一定期間集中的にプログラム開発やサービスの考案などの共同作業を行い、その技能やアイデアを競うイベント)やライフハッカー仕事の質や効率、高い生産性を上げ、人生のクオリティを高めるための工夫)になると思われますが、将来的にはこれらも特別な存在ではなくなるのかもしれないですね。  CitizenDisrupter.png

  求められるITトランスフォーメーション

 ではそんな世界で求められるITとはどういう条件を備えている必要があるでしょうか?  いくつか今までのキーワードを抜き出してみたいと思います。

  • 人口の急激な増加とメガシティーへの集中・経済シフト
  • テクノロジーの賞味期限の短縮化
  • つながる人とモノの増加によるデータ・アプリケーションの急激な増加
  • オープンデータとシビックテック(市民がデータの公開とコントロールを求め、プライバシーとセキュリティがより重要になる)

  これらをもとに求められるIT環境への変革(ITトランスフォーメーション)に必要なものを4つリストアップしてみます。

ITインフラストラクチャーの改革
従来のSystem of Record (SoR:記録するためのシステム)を運用していくITからSystem of Engagement(SoE:つなげるシステム)を開発していくITへの移行を急速に進める必要があります。今後、個々人に対してカスタマイズされたサービスを提供する(マイクロサービス)ようになっていくのですが、そのためにもアプリの開発手法をガラッと変える必要があるでしょう。2020年には1兆個のアプリが必要とされますが、それだけの数のアプリを開発しテストし安全な状態でリリースするためには、DevOpsAgile開発CI/CDContinuous Integration/Continuous Development)、コンテナ技術等の早急な導入が重要になってきます。そしてそれらを実現するのにはプログラムできるITインフラストラクチャーが必要になります。これをHPEではComposable Infrastructureと呼んでいます。

最適なバランス(Right Mix)
上記したSoEシステムの構築は喫緊の課題ではありますが、とはいえ従来型のSoRを急に使わなくなることはなくSoRシステムを効率よく安全に運用しながらデジタルトランスフォーメーションを行う必要があります。つまりSoRとSoEの最適なバランスが大事なのです。HPEではこのバランスのことをRight Mixと呼んでいますが、この比率は業界や業種、またターゲットユーザーや提供するサービス内容によっても異なります。いずれにせよこのRight Mixを実現するにはハイブリッドITという概念が必要です。SoEに必要なクラウド、モビリティ、IoT等の技術だけではなく、プライベートクラウドや従来型のITを一元的に管理できてワークロードやデータをシームレスに移動できる仕組みが必要ないなってくるでしょう。そのような仕組みをHPEではOneSphereというソリューションで提供していきます。

 イノベーション
今後イノベーションを起こしていくのは新しい世代(ジェネレーションZ)になるでしょう。彼らは新しい技術を取り入れることに躊躇はなく、賞味期限がどんどん短くなっていく技術の進化にも追従できます。そんな新しい世代の能力の活用を最大化するには、より高速なコンピューティング能力やより大規模なデータプールを即座に提供できる必要があります。そのためには次世代メモリーや新しいコンピューターのアーキテクチャー(HPEのThe Machine - Memory Driven Computing)や、さらにこれらをエッジデバイスに実装する(エッジコンピューティング)技術も必要です。IoTもAIもこれらの技術が無ければその効果は限定的なものになるでしょう。

ドライブする
今後は上記のような要素を総動員して、世界経済を活性化し、人生のクオリティを改善し、持続可能な社会を実現する必要があるのですが、これらを実現するのはやはり人です。より多くの市民が社会に積極的に関わり自らイノベーションを起こしていくことが重要です。そのための仕組みや環境をより多くの人々提供していくことが我々ITベンダーの役割だと考えています。

 

次回は今後最も注力すべきITテクノロジーをいくつかピックアップして解説してみたいと思います。

 

本稿のフルレポートは以下からダウンロードできます。

公共部門の未来 - 市民中心のデジタル世界

 

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作者について

Yoji_Inoue

Technology Evangelist, Composable Infrastructure, Software Defined Data Center and Cloud Technology Architect, Hyper Converged, Storage, Memory centric-Data driven computing, Specialist