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Azure Stack ついに国内出荷開始! ~ HPE 版はどう違う!?

こんにちは、テクノロジーエバンジェリストの小川大地です。

2017年10月19日、HPE は 様々な新製品 をリリースさせていただきました。
これまで何人かのエバンジェリストが取り上げているハイバーコンバージドの「HPE SimpliVity 380 Gen10」や HPE Apollo 2000 Gen10、HPE Apollo 4500 Gen10 など、人気製品の最新モデルも多いなか、完全な新製品となるのが 30 年以上もの戦略アライアンスを締結している Microsoft さんとの協業ソリューション『HPE ProLiant for Microsoft Azure Stack』(通称 Azure Stack、プレスリリース
)です。

今回は、私の担当製品でもある Azure Stack の製品版について紹介していきたいと思います。

 

Azure Stack とは?

Azure Stack とは、真のハイブリッドクラウドを実現するために Microsoft さんが主体になって開発したアプライアンスソリューション(ハードウェアとソフトウェアの融合体)です。端的に言えばパブリッククラウドである Azure そのものをオンプレミス環境に移植して使う「Azure クローン」になります。詳細は下記記事をご覧ください。

 
ASDK(Azure Stack Deployment Kit)やシングルノードと呼ばれるお試しのシミュレーターも 無償公開 されていますが、10/19 より HPE から販売開始されたのは統合システムやマルチノードと呼ばれる製品版になります。

  

CSRack.png製品版の Azure Stack は「垂直統合型システム」!?

前述のとおり、Azure Stack の製品版は統合システムと呼ばれます。英語圏では Integrated System なのですが、これらの言葉にピンと来た方も多いでしょう。「垂直統合型システム」と表現するとより多くの方が思い出すでしょうか。

そう。Azure Stack はハードウェアとソフトウェアが緊密に管理され、工場の時点でケーブリングやソフトウェアインストールもあらかじめ完了した状態でラックごと出荷される、まさに垂直統合型システム(アプライアンス)です。

ただ、4~5 年前くらいに米国を中心に一大ブームだったものとは少し違い、共有ストレージはありません。現在日本で大流行のハイパーコンバージドインフラ(HCI)と同じく Software-Defined Storage 技術を利用しています。じゃあ HCI かと呼ばれると、スイッチが組み込まれるところが少し違います。

  • (一般的な)垂直統合型システム ・・・ サーバー数台 + 共有ストレージ + ネットワークスイッチ + ソフトウェア
  • Microsoft Azure Stack        ・・・ サーバー数台 + ネットワークスイッチ + ソフトウェア
  • ハイパーコンバージド(HCI)   ・・・ サーバー数台 + ソフトウェア

 

垂直統合型システムですので、決められたハードウェアでなければいけません。これには不満に感じる方も多いでしょう。Windows はこれまで Linux や VMware 以上に x86 マシンであればほぼ動作する互換性の高い OS だったわけで、これが自作 PC ユーザーなど多くのファンの好感を呼んでいたものと思います。

それが、ここにきてメーカー製のごくわずかなモデルのみ、しかもプリインストールのみでソフトウェアの単品販売も無いというのは、大きな方向転換に感じたかもしれません。

しかし、考えてみてください。
選択肢が多ければ多いほど構成パターンは星の数のようになり、メーカー側(Microsoft や HPE)での事前検証は構成がピンポイントで無くなってしまいます。

「自作 PC」という言葉を出しましたが、みなさんはデバイスドライバの相性問題に苦しんだことはないでしょうか? Windows Update に失敗したことはありませんでしょうか ―ーー?

Azure Stack はハイブリッドクラウドを目的とするソリューション。パブリックとオンプレの「両刀使い」を前提としています。従来のどちらか一方より運用負荷は上がるでしょう。そのような状況で Windows Update に失敗したり、OS が起動してこないみたいなトラブルを想像してみてください。キツいですよね・・・? 垂直統合型システムはカスタイズできないしベンダーロックと揶揄されますが、逆に運用がテンパっている状況では猫の手も借りたいーーー。手を煩わせないための「統合インフラ」なのです。

HPEAzureStack_CUST_1019.png

 

垂直統合型でも、HPE ならカスタマイズも OK !

ーーー と、欧米であればここまでで納得してもらえるらしいのですが、日本はそうはいきません。

日本の情シスには、ネットワーク環境を始めとする、ハイブリッドクラウドよりも優先される「運用ガイドライン」がありますし、日本人であるがゆえの「こだわり」もあります。予算も青天井にあるわけではありませんので無駄なコストは避け、必要なところに投資したい。自分で納得のいく構成で導入したいでしょう。おそらく私が担当者でもそう思うと思います。

HPE はこの Azure Stack をプリインストールして出荷するアプライアンス(統合システム)に、他社に無い自由度を加えました。例えば次のようなものです。

  • CPU の選択肢:6 種類。メモリの選択肢:4 種類
  • お客様既設ラックへの収容可能 (ラック無しでの出荷に対応)
  • 好きな台数で発注・増設可能 (初期構成 4 台~、最小増設単位 1 台) 
  • 選べるお支払方法

HPEAzureStack_CUST_1019_209.png


この中でも、特に画期的なのが 支払方法 でしょう。

オンプレハードウェアと聞くと「一括」「リース」「レンタル」くらいしか思いつかないでしょう。しかしながら、HPE Azure Stack ではハードウェアなのに「毎月使った分」の変動・従量制の支払いにも対応します。 『何を使った分だけ?』と聞かれるので先に答えを言ってしまうと 、クラウド基盤らしく「IaaS 仮想マシンのパワーオン台数」で当月の支払いを行えます。

  

世界中で愛される「HPE ProLiant DL380 サーバー」を採用
既に自社所有しているパートナー様も。

DL380_Gen9_Bezel_RFrb.pngHPE の Azure Stack 世界中で愛されている「HPE ProLiant DL380 サーバー」を採用しています。

また、HPE ProLiant サーバーは最新の IDC レポートで 日本国内出荷シェア No.1 を達成しました。

 

IDC-CY17Q2.png

 

また、HPE 版 Azure Stack は国内パートナー様への社内導入も始まっています。ノウハウが各社に広がっていますので、導入・構築作業についても安心できそう(製品紹介ページより抜粋)。

 

MAS-Partner.png

 

Azure Stack はAzure 側の進化に合わせて機能強化されていくことが発表されています。ぜひ押さえておきたい新しいインフラです。

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作者について

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サーバーカテゴリのエバンジェリストです。 ハードウェアメーカーとしてのHPEの情報を不定期にお伝えします。