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Yoji_Inoue

Gartner Hype Cycle for I&O Automation, 2017 から見えてくる次にくるものは?

G6168004012007_JPGHighres.jpg Gartner社からInfrastructure and operations (I&O) Automation (インフラ・オペレーション自動化分野)のHype Cycle 最新版が発表されました。今回は、ここから見えてくるインフラ自動化の次の一手を考察してみます。

 

 

 

 

 昨年との違いから優先順位を考え

最近話題になってきているDevOpsは すでに「過度の期待」のピーク期 から早くも「幻滅期」に向かってきています。一方これから「過度の期待」のピーク期に向かっていく技術の中に、「Composable Infrastructure」があります。この聞きなれない言葉はGartner社がこのレポートで以下のように定義しています。

Composable Infrastructure: This is a high-impact, early-stage technology that promises to improve data center resource utilization and I&O agility. (ハイ・インパクトでアーリーステージのテクノロジー、データセンターのリソース利用率を改善しインフラオペレーションの迅速化を実現します。)

この技術を使うことで、オンプレでもクラウド並、いえそれ以上のスピードと柔軟性を低コストで実現できるとHPEでは考えています。

 

遅れてる感は否めない日本のインフラ投資

 御多分に漏れず、日本では新しい技術のインフラへの投資は遅れている感があります。いわゆる「様子見」というものですが、スピードが一層早まる現代ITでは時間軸が10年前と全く異なります。一般道路をゆっくり運転しているのではなく、高速を猛スピードで駆け抜けているのが今のIT業界です。このように従来のやり方を継承しながらも、現代のスピード時代に対応できるITのモードも必要です。この考え方はGartner社ではBimodal(バイモーダル)と呼ばれ、次のように定義されています。

 Bimodal is the practice of managing two separate but coherent styles of work — one focused on predictability and the other on exploration. (バイモーダルは、2つの独立したものを一貫した作業スタイルで管理する考え方です。ー1つは予測可能なものに、もう一つは探求することにフォーカスするものです。)Mode 1 is predictable, improving and renovating in well-understood areas. Every organization has Mode 1 requirements or problems to solve. They plan and execute against it.(モード1は予測可能でよく理解されたエリアで改善やリノベーションをしていくことです。すべての組織ではモード1に対する要求・問題があり、彼らはそれを実現するために計画し実行してきます。)In Mode 2, business and IT together explore and experiment to innovate and solve new challenges. (モード2では、ビジネス部門とIT部門が一緒に、新しいチャレンジに対して革新を起こし問題を解決するために探求や実験を行います。)With digital business requiring organizations to be more innovative, agile and flexible, every organization must invest in Mode 2 methods and processes as they seek to manage the increasingly uncertain business environment (デジタルビジネスは組織に、より革新的で、俊敏で、柔軟性であることを要求してきます。ますます予測不可能になるビジネス環境を管理していくために、すべての組織はモード2の手法とプロセスに投資する必要があります。

(Scaling Bimodal — Fusing IT With the Business: A Gartner Trend Insight Report)  Published: 28 July 2017 ID: G00331680  

 

 5年後を見据えてまずは陳腐化しない基盤を順次整える

 とはいえすぐに「モード2」を実現するものや人への投資は なかなかできないものです。それでは段階的に進めていくのはいかがでしょうか? つまり「モード2レディ」にしておくことをHPEお勧めします。ソフトウェアは簡単に書き換えが可能ですが、インフラの基礎となるハードウェアは変更がききません。今選択しようとしているハードウェアは果たして5年後には陳腐化していないのでしょうか? そうならないためにも、今後投入するインフラには最低限以下の要素を備えていることが重要だとHPEは考えています。

  1. ハード的制約からの脱却1 サーバー、ストレージ、ネットワークリソースのプール化
  2. ハード的制約からの脱却2 ソフトウェアデファインドでの抽象化とインテリジェント化
  3. ハード的制約からの脱却3 ソフトウェアが使いやすいシンプルなAPI

 この3点については次回以降解説していきたいと思います。

 

【参考】 

Gartner “Hype Cycle for I&O Automation, 2017” Published: 17 July 2017 ID: G00313857 Analyst(s): Terrence Cosgrove

https://www.gartner.com/doc/3762363/hype-cycle-io-automation-

Gartner “リサーチ・メソドロジ - ハイプ・サイクル”

https://www.gartner.co.jp/research/methodologies/research_hype.php

Gartner “Composable Infrastructures Will Affect Hyperconvergence's Next Generation”, Published: 13 May 2016 ID: G00305699 Analyst(s): George J. Weiss

https://www.gartner.com/doc/3317719/composable-infrastructures-affect-hyperconvergences-generation

Gartner “Scaling Bimodal — Fusing IT With the Business: A Gartner Trend Insight Report”,  Published: 28 July 2017 ID: G00331680 Analyst(s): Donna Scott | Simon Mingay

(https://www.gartner.com/doc/3772092?ref=SiteSearch&sthkw=mode%202&fnl=search&srcId=1-3478922254)

 

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作者について

Yoji_Inoue

Technology Evangelist, Composable Infrastructure, Software Defined Data Center and Cloud Technology Architect, Hyper Converged, Storage, Memory centric-Data driven computing, Specialist