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takanom

Nimble新モデルをリリースしました!

みなさんこんにちは高野です。

5月22日にHPEのストレージラインナップの1つであるNimbleストレージの新モデルがリリースされ、記者向けの発表会と販売パートナー様向けの説明会を行いました。

今回のBlogでは新モデルの特徴について解説していきます。

 

まずストレージ全体としてHPEでは以下の3つの柱を打ち出しています。

「予測(Predictive)」

「クラウド対応(Cloud Ready)」

「永続性(Timeless)」

それぞれの製品でアプローチや実現方法がちょっとずつ違っていますが、各製品にはそれぞれ特徴があり求められる要件も違っていますので当然といえば当然です。

同じ目標を持っていても価格重視の製品と性能重視の製品、品質重視の製品では実装する機能に違いがあるという訳です。

Architecture.JPG

さて、今回のNimble新モデルについて解説します。

 

NewNimble.jpg

 

まず1つ目が「HPE Store More Guarantee」というプログラムを発表しました。

みなさんご存知の通りストレージは実際に物理で用意した容量全てに書き込めるわけではありません。

1TBと表記してあるディスクに実際書き込めるのは900GB弱ですし、RAIDを構成すればパリティ分、スペアディスク分がさらに書き込める量が減り、ディスクフォーマットしてファイルシステムを構成するとさらに書き込める量は減っていきます。

 

逆に最近多くのストレージで実装されている重複排除や圧縮の技術を使うと書き込める量は増えることになります。

ユーザーが400GBのデータをストレージに入れても、圧縮で半分、重複排除で半分になると想定するとストレージの上で消費されるブロックは1/4の100GBということです。

 

Data.jpg

ここで重要なのは「買ったストレージの物理量に対して書き込める量(有効容量)を最大化する」という事です。

ストレージの物理量はそのまま購入金額に直結しますので、投資した金額に対して書き込める量が最大になるのが良いということは言うまでもありません。

 

2つ目にSCM/NVMe対応を発表しました。

近年のストレージに対する要求は「もっと高いI/O性能を、もっと低いレイテンシー」をというものが多くなってきています。

 

AR/VR/MRに代表されるような現実世界とシンクロしていくようなアプリケーションが一般社会へ続々登場してくるにつれ、ストレージへの性能要求は日増しに高まってきています。

また、インメモリ技術が一般になるにつれ、データ格納領域のパフォーマンスが高くなるとより多くの事ができるという事がわかってきた一方、インメモリ技術ではあまり提供できなかったデータサービス(バックアップ、DR、クローンなど)についても要求が増えてきています。

そこでメモリ技術を既存のストレージへ持ち込めないかという発想で注目を浴びているのがストレージクラスメモリ(SCM)です。

SCMはNANDメモリとSSDの中間の性能・容量・価格を持つような次世代のメモリ技術の事です。 

SCMをストレージに搭載することにより、パフォーマンスを向上させつつ従来ストレージが提供してきたデータサービスも実現しようという事です。

 

SCM.jpg

 

 

今回の発表では実際に購入できるSCMをリリースする訳では無いというのはご注意ください。

SCMが注目を浴びているのは事実ですが、まだ出たばかりで非常に高価です。

またリリースしてまだ時間が経おらずパフォーマンス面も信頼性の面でも不十分で、価格に見合う性能を安心して使ってもらえる状況になっていません。

またストレージ内は色々モジュールが連携して動作していますのでSCMを無理やり積んでもバランスを崩すことになってしまいかねません。

今回の発表ではSCM/NVMeの対応アナウンスと将来的なシームレスアップグレードを提供するというアナウンスをしたという所にとどまっています。

 

最後に提供モデルを一新しました。

 

最小容量からAFFを使いたいという方向けにAF20Qという1/4だけSSDを積んだモデルを用意しています。

NewFlash.jpg

また以前のモデルに対して220%という大幅な性能向上も実現されています。

 

HF20H, HF20, HF40, HF60モデルでは今までご要望が多かったインライン重複排除を実装しました。

これにより以前よりももっと保存できるデータ量が増えるという訳ですね。

NewHyblid.jpg

 

またHF20Cという重複排除できないモデルもリリースしました。

一般的に動画、画像、音声データなどはデータに重複する部分が少なく、重複排除効果はほとんどありません。こういったデータを保存する用途として専用モデルを容易しました。

「重複排除機能を搭載しておいて必要無いVolumeをOFFにしたらいいんじゃないの?」と思われる方もいるかもしれません。

上に挙げた重複排除が効きにくいデータを見ると、これらのデータは非常にサイズが大きいというのがわかると思います。

非常に大きいデータですので、これらのデータは専用の保存場所を用意するのが一般的です。また全体量が大きいので少しでもGB単価を安くしたいという要望の方が大きいかと思います。このため重複排除機能を無くし、価格を非常に安くしたモデルをリリースすることになりました。

今非常に多くのお客様がIoTに代表される「機械が作り出したデータ」の活用を検討されています。監視カメラから取った画像を解析して行動分析をしたり、出来上がった製品の高解像度写真を取って品質チェックをしたり、利用用途は様々です。

こういった重複排除の効かないデータを入れる専用の置き場というのはこれからもっと需要が高まってくるのでは無いでしょうか?

 

いかがでしょうか?ここでは紹介しきれないアップデートもたくさんあるようですので、興味がある方はHPEの社員か販売パートナー様から詳細な情報をもらってみてはいかがでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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