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「The Machine」プロジェクトとメモリ主導型コンピューティングのその後
いくつかのセミナーでは既にお話しさせていただいたりしておりますが、
The Machineプロジェクト関連のアップデートを3点ほどお届けしたいと思います。
The Machineユーザーグループ発足
6月のDiscoverでHPEはThe Machineのエコシステム構築、
つまり広く皆様に情報を展開し積極的にご参加悔いただく場としてユーザーグループを発足させました。
このユーザーグループは登録の際ご所属をご入力いただくフォームになってますが、
他のオープンソースのコミュニティと同様に個人でご参加いただくものです。
対象となる方は、
企業にご提案されるお立場の方、アプリケーションの設計や開発に携わる方、システム導入に関わられる方、そして大学の研究者や学生
となっており、
立場を越えてメモリ主導型コンピューティングに興味のある方を広く募集しています。
ご参加いただくことでメモリ主導型コンピューティングについてWebベースのトレーニングや、チュートリアルを通して習得していただき、
同じ興味を持つ者同士の積極的な議論やそれを通した協調や協業など、
コミュニティの形成にお使いいただけるような物となっています。
また将来展開されるメモリ主導型コンピューティングのエミュレーション環境へのアーリーアクセス権を得て、
ご自身がお持ちのアプリケーションでの効果などを試していただくことも出来るようになります。
ご興味がおありの方はまずは以下URLからご登録頂ければと思います。
https://www.labs.hpe.com/the-machine/user-group
Slackもたちあがっております。
https://www.labs.hpe.com/slack
#themachineusergroup channel
ドイツ神経変性疾患センター(DZNE)とのコラボレーション
大容量の不揮発性メモリを一元的な記憶装置として使用するメモリ主導型コンピューティングは、非常に大きくて何種類にもなるデータを分析する能力が飛躍的に高まることが期待されています。
ドイツの神経変性疾患センター(DZNE)では脳神経に起因する様々な病気の研究をしていますが、
特に世界の65歳以上の10人に1人が患うといわれているアルツハイマー病の研究に力を入れている組織です。
患者の診断結果や遺伝子情報、MRIの画像などを総合的に比較分析するため、
この研究には大量のデータを処理することが出来る新しいコンピューターアーキテクチャが必要だと彼らは考えていました。
センターに蓄積されたデータのほんの一部を使用してテストを開始したところ、
25分以上かかっていた処理が36秒、40倍以上の速度向上を達成しています。
さらに機械学習の精度を上げていくことで100倍まで高速化する可能性があると考えられています。
DZNEでは今まで一度に大量のデータを扱うことが出来ませんでしたが、
大規模なデータを同時に処理することでこれまで見つけられていなかった隠れた相関関係を見つけ、
よりよい回答が得られることで最終的にはアルツハイマー病の治癒に役立つ発見を期待しています。
米エネルギー省、メモリ主導型スーパーコンピューターの設計でHPEと協力
科学技術計算の能力は、化学、医療、技術、エンジニアリングな多くの分野で必要とされています。
日本では「京」に代表される様な大規模なスーパーコンピューターの開発は、
ガンの研究から地球全体の気象変動のシミュレーションなど様々なところで利用されるもので、
国自体の威信や競争力を競っている場でもあります。
米国、EU、中国、そしてもちろん日本でも、
多くの国家予算をかけて開発競争が進んでいます。
「エクサスケール」とも呼ばれるこのような次世代のスーパーコンピューターの開発競争において、
米エネルギー省はそのアーキテクチャとしてメモリ主導型コンピューティングが有力だと判断して、
HPEと協力することが発表されています。
計算能力の大幅な向上と消費電力の削減が期待されています。
このようにThe Machineプロジェクトは着々と進んで、
具体的な成果もでてきています。
これからも様々な場所でお話しさせていただきますが、
ユーザーグループでもいち早くお知らせしたり触れたりすることができるでしょう。
ご期待ください。
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