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八木芳孝

【連載】第3回--HPE Synergyで仮想と物理を統合管理!

皆さん、こんにちは日本ヒューレット・パッカードの八木 芳孝(やぎよしたか)です。

Synergyのエコシステムの紹介する本連載。第3 回は、仮想及び物理環境を統合的に

管理できる「HPE OneView for VMware vCenter」について紹介します。

 

現在のインフラ環境における課題

現在のITインフラ環境は非常に複雑化してきています。仮想環境やインフラの管理など、複数のGUI画面を操作している方がほとんどです。管理GUIが複数あると、各操作を覚えるだけで工数がかかり、慣れていない操作によりオペ―レーションミスにもつながります。「HPE OneView for VMware vCenter」(以下、OV4VC)とHPE Synergyを使用すれば、既存のサーバー、ネットワーク、ストレージなどのITインフラをシンプルに管理し、上記のようなトラブルの発生を抑制します。

 

家電の世界では、テレビとレコーダーを同じメーカーで揃えると、どちらも1つのリモコンで操作できるなど様々な恩恵を受けられます。自宅で当たり前のこの考え方はITインフラでも通用します。

 

HPE OneView for VMware vCenterとは?

OV4VCは、vCenterにプラグインとして提供されるソフトウェアです。HPEハードウェアの管理(vSphere/ESXi イメージ展開、Virtual Connect 用のエンドツーエンド監視)や、アラートなどの包括的な監視機能が備わている画期的な製品です。管理できるハードウェアも非常に充実していて、サーバーはHPE Synergy、 HPE ProLiant、HPE BladeSystem、ストレージは、HPE 3PAR StoreServ、HPE StoreVirtual、および HPE MSA 1040/2040 と多岐にわたります。(図1)

 

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図1 HPE OneView for VMware vCenter(OV4VC)の通信アーキテクチャー

今回は、HPEの推奨する、OV4VCを用いたVMware仮想環境の運用例を紹介していきます。

 

VMware ESXiクラスタのノード増設 

既存のESXiクラスタへ新しいホスト(ノード)を簡単に追加することができる機能です。Synergyではイメージストリーマーとサーバーテンプレートという概念があり、ハードウェア、OSの設定を自動的にまかなう機能が備わっています。例えば、VMware環境のリソースが足りなくなった際など、vCenterの画面からOV4VCを操作すれば、Synergyと連携し、BIOSの初期設定、ストレージ接続、OSのブート、Rootのパスワード設定、仮想スイッチの作成、クラスタへの追加などの増設作業を自動的に行ってくれます。

 

仮想環境のネットワークを分かりやすく“見える化”

HPE Synergy上のVMから外部スイッチへのエンドツーエンドネットワークを表示してくれます 。表示内容はVLANやポート情報、ネットワークトラフィックについてはグラフ化して直近数時間の状態を確認可能です。

これだけではありません。運用をラクにするためにグラフィカルに見える化することにも力をいれており、物理スイッチ(Virtual Connect)・仮想スイッチ・NICなどのマッピングして分かりやすく表示します(図2)。この画面では帯域幅によって、線の太さを変えて表示したり(線が太いほど帯域幅が大きい)。ネットワークパスのActive-Passiveも実線・点線で表示するなど、我々の開発部門がとても力を入れているところです。これにより、仮想ネットワークの管理がとてもシンプルになるでしょう。

OV4VC-1.png

図2 ネットワークの論理図

 

HPE製ストレージのプロビジョニング

 3PAR StoreServ、StoreVirtual、およびMSAといったHPE製ストレージとの連携機能です。これらのブロックストレージをESXiハイパーバイザーから利用するには、ボリューム(LUN)を切り出し、LUNとWWPN/IQNのマスキング、ESXiホストからのマウント、VMFSデータストアのフォーマットなど、各社の管理ツールをまたいだ作業が必要になるかと思います。OV4VCを利用すると、vCenter画面からウィザードに沿って指示するだけでこれら一通りの作業を自動化することが可能になります。複数のデータストアを同時にプロビジョニングしたり、その際のデータストア名の命名ルールを決められるなど、かゆいところまで手が届きます。

冒頭でお伝えした「複数のGUIツール」問題を解決する、とても便利でお勧めの機能です。(図3)

 3.png

図3 ストレージプロビジョニングのSummary画面

 

仮想環境と物理環境を一元的に操作できるHPE OneView for VMware vCenter、いかがでしたでしょうか?2018年8月の最新バージョンは9.1と、5年以上も続く“知る人ぞ知る”ツールです。

HPE Synergyであれば、サーバー、ネットワークもシンプルに管理できますし、無償でご利用いただくことができます。ぜひ、以下のサイトからダウンロードいただき、試してみてください。

 

HPE OneView for VMware vCenter ダウンロード先https://h20392.www2.hpe.com/portal/swdepot/displayProductInfo.do%3FproductNumber%3DHPVPR

HPE OneView for VMware vCenter マニュアル一覧
http://h17007.www1.hpe.com/us/en/enterprise/integrated-systems/info-library/index.aspx?cat=ci_mgmt&subcat=oneview_vcenter&lang=1#.W2sWcNIzbDc

HPE Synergy
https://www.hpe.com/jp/ja/integrated-systems/synergy.html

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作者について

八木芳孝

HPEでサーバープリセールスをしています八木です。 本ブログでは、サーバーだけに限らず、多くのISVソリューションを紹介します:)趣味は仕事。特技も仕事。yagi@hpe.com