HPE Blog, Japan
1752815 メンバー
6091 オンライン
108789 解決策
新規ポスト
bana87

【連載】導入前のアドバイス - HPEサーバーメリット①:導入

この記事は2020年12月に更新されました

 

皆様こんにちは、日本ヒューレット・パッカードでサーバーインフラ・仮想化技術関連のPresalesを担当しております、橘です。

「導入前のアドバイス」シリーズということで、随時記事を投稿させていただきます。

これまでの記事のまとめはこちら

今回はHPEサーバーメリット①導入編ということで、HPE ProLiantサーバー導入時に迅速にセットアップが可能なIntelligent Provisioningについてご紹介いたします。

~Intelligent Provisioning~

Intelligent Provisioning概要

Intelligent Provisioning は、iLOのストレージ領域の一部に格納されたミニOSで、OSインストールの補助ツールやハードウェアメンテナンス用ツールを実行します。HPE ProLiantシリーズではGen8から実装されており、Intelligent Provisioning 内のブートイメージを更新することで、格納されているツールやドライバー類が最新版に更新されます。サーバーのプロビジョニングに物理メディアを必要としないため、迅速なセットアップと各種メンテナンスが可能です。

Intelligent Provisioningでできること

Intelligent Provisioningでできることは大きく分けてOSインストールとメンテナンスの実行の二つです。世代によってもできることは異なりますが、以下最新のGen10 / Gen10 Plusの場合で利用できる機能をそれぞれ書き出してみます。

OSインストール関連

  • 自動インストール

→HPEが作成したプロセスに従って、サーバーソフトウェアとファームウェアの構成、ストレージのパーティション作成、および OS とドライバーのインストールなどを自動で実行。初回サーバーセットアップ時にはこちらを推奨しています。

  • 手動インストール

→ネットワーク、RAID構成といった追加設定を行う場合に実行。

メンテナンス関連

  • ファームウェアアップデート
  • Intelligent Provisioning環境の設定
  • Active Health System ログのダウンロード
  • 展開設定の使用
  • アレイコントローラーのRAIDボリューム作成
  • ハードウェアおよびBIOS設定の変更
  • ハードウェア検証(Diagnostics)ツールの利用
  • One-button

※設定変更の反映にはサーバー再起動が必要です。

※One-buttonセキュア消去は、別途セキュリティの記事でも出てきます。こちらをご覧ください。

OSインストールには、Windows Server, Red Hat Linux, SUSE Linux, VMware ESXi, ClearOSをサポートしています。それぞれどのバージョンが対応しているかは最新のIntelligent Provisioningをご参照ください。

下記は記事執筆時で最新のIntelligent Provisioning 3.50のリリースノート(英語)になります。

https://support.hpe.com/hpesc/public/docDisplay?docLocale=en_US&docId=a00105662en_us

#日本語版最新は下記Intelligent Provisioning 3.40リリースノートになります

https://support.hpe.com/hpesc/public/docDisplay?docId=a00092480ja_jp

 

メンテナンスの実行では、ファームウェアアップデートの他、OSを起動し続けたままBIOSの設定を確認・変更が可能です。その他、RAIDボリュームの作成からハードウェア検証ツールの実行、サーバー情報の一括消去といったOne-buttonセキュア消去まで、豊富な機能がそろっています。

それでは、実際の画面キャプチャを見ながらIntelligent Provisioningの起動から各種機能の実行までの流れを見てみましょう。

Intelligent Provisioningの画面

Intelligent Provisioningは、サーバー電源投入時にF10を押下することで起動します。

1. 画面.png

起動後は二つのメニューがあり、OSをインストールする場合はEXPRESS OS INSTALLを選択します。

EXPRESS OS INSTALLは画面通りに入力を進めるだけで、選択したOSのインストール設定から、インストール先のRAIDボリューム作成、実際のOSのインストールからIPアドレス割り振りといった初期セットアップが完了します。OSによってはインストール作業が煩雑なものもあるので、Intelligent Provisioningで簡単にOSをインストールできるのは心強いですね。

2. Install.png

メンテナンスの実行では、BIOS設定やアレイコントローラーのRAIDボリューム作成、システムの消去といった設定変更が可能です。

 

比較的よく使うのが「BIOS/プラットフォーム構成」での各種設定確認と、「Intelligentストレージ構成」でのアレイコントローラーの設定確認・変更でしょうか。

また、導入ではありませんが、データ消去という観点では、ディスクやログの消去を行う「システムの消去およびリセット」、サーバー全体を簡単に安全に初期化する「One-buttonセキュア消去」もIntelligent Provisioningから実行可能です。

3.maintenance.png

~Intelligent Provisioning Always On~

また、HPE ProLiant Gen10サーバーからは、電源投入時以外にも、OSを起動したままIntelligent Provisioningを利用できる「Intelligent Provisioning Always On」が実装されました。iLO REST APIを利用し、iLOのwebインターフェースから利用できます。

ちょっとしたBIOS設定やアレイ構成の確認のためにいちいちサーバーを再起動することなく見られるようになっています。いったんOSをインストールし起動した後は、Always OnからIntelligent Provisioningを用いることがほとんどです。

※設定変更の反映にはサーバー再起動が必要な場合があります。

4. alwayson.png

以上がHPE サーバーメリット(導入)で、主にIntelligent Provisioningについてご紹介しました。

初めての方でもサーバーへのOSインストールがラクラクできるIntelligent Provisioning, ぜひご活用いただきスムーズな滑り出しを!

参考ドキュメント:

Intelligent Provisioning ユーザーガイド(HPE ProLiant Gen10 サーバーおよびHPE Synergy 向け:日本語版)

https://support.hpe.com/hpesc/public/docDisplay?docLocale=ja_JP&docId=a00017037ja_jp

次回はHPEサーバーメリット②最適化ということでHPE ProLiantサーバーをお客様の用途に合わせてチューニングを指南するHPEのテクノロジーについてご紹介いたします。

「導入前のアドバイス」まとめリンク

0 感謝
作者について

bana87

日本ヒューレット・パッカードでサーバーインフラ・仮想化技術関連のPresalesを担当しています。