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ayonekura

AI/IoT Data Pipline Lab - Google Cloud Visual Inspection AIを使用した外観検査ソリューションの検証 ~ 概要編

外観検査は、部品や製品の品質を維持・保証するために行われる検査手法です。製品表面の傷・凹みなど、外観上の欠陥を確認し不良品を判定する検査です。その適用範囲は広く業界・製品を問わずさまざまなところで実施されています。検査は人が目視により判断することで行われていますが属人化しやすく経験や体調などによって誤った判断が生じる問題点がありました。そこでAI技術を用いて検査工程を自動化し、品質を安定・向上する取り組みが進められています。HPEではこのような外観検査のユースケースを検証するため、AI/IoT Data Pipeline Labというデモ環境を構築しています。
 
AI/IoT Data Pipeline LabAI/IoT Data Pipeline Lab
 
AI/IoT Data Pipeline Labは、以下の要領で動作します。
  1. ベルトコンベアで検査対象物を送ります。overview01.png
  2. 天井にカメラが設置されており、流れてきた対象物を検知しベルトコンベアを停止します。対象物を撮影します。天上カメラ天上カメラ
  3. 撮影した写真をもとに外観の欠陥有無を判断します。欠陥有無の判断欠陥有無の判断
  4. 結果をもとにロボットアームが仕分けを行います。ロボットによる仕分けロボットによる仕分け

 

「3. 撮影した写真をもとに外観の欠陥有無を判断」は、Google CloudのVisual Inspection AIで実現しています。Google Cloudは、ご存じの通り数多くのサービスを提供しており、AI関連のサービスも充実しています。今回のような目視検査工程を自動化するサービスとしてVisual Inspection AIを提供しています。Visual Inspection AIでは、機械学習アルゴリズムなどAI領域における高度な知識を必要とせず、Cloud Consoleでの操作で簡単に外観検査用のモデルを作成することができます。対象データを用意しすぐにモデル開発に取り掛かることができます。

Visual Inspection AI の概要Visual Inspection AI の概要

 
天井カメラで撮影した画像データから欠陥有無の判断を早く確実に行えるようにするため、Visual Inspection AIで作成したモデルはベルトコンベアやロボットアームに近い場所(エッジ環境)で動作させる構成としています。Visual Inspection AIによりAIモデル開発を迅速に行うとともに、データ発生源に近いエッジ環境にモデルを展開することで低レイテンシーな推論を実現しています。AI/Iot Data Pipeline Labでは、エッジとクラウドを適材適所で用いた外観検査を目指しています。
クラウドでAI開発を迅速に行いエッジ環境で低レイテンシーな推論を実現クラウドでAI開発を迅速に行いエッジ環境で低レイテンシーな推論を実現
 
次回以降の投稿では、Visual Inspection AIの操作性やエッジ環境の構成についてお伝えできればと思います。
 
関連リンク
  • AI/IoT Data Pipline Lab - Google Cloud Visual Inspection AIを使用した外観検査ソリューションの検証
  1. 概要編 (本稿)
  2. モデル作成編
  3. モデル評価編
  4. モデル展開編
  5. エッジ展開編
  6. 制御システム連携編
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作者について

ayonekura

Solution Architects, Container and Cloud