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yoshihiko1989

Microsoft Ignite 2022 - Azure Stack HCI 関連アップデート

 こんにちは、HPEでインフラ・仮想化・クラウドネイティブ周りのエンジニアリング、提案活動をしている片山です。

MS Ignite 2022が10/13-14に開催されました。HPEとしても注力しているハイブリッドHCIソリューションの、「Azure Stack HCI」に関連する情報もいくつかアップデートがありましたので、ここにまとめます。

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元のアップデート情報はMicrosoft社のこちらのブログ記事より抜粋させていただいています。

What’s new for Azure Stack HCI at Microsoft Ignite 2022:

https://techcommunity.microsoft.com/t5/azure-stack-blog/what-s-new-for-azure-stack-hci-at-microsoft-ignite-2022/ba-p/3650949

 

1. 移行促進の特典

SA(Software Assurance)付のWindows ServerコアライセンスをAzSHCIコアライセンスに変換する特典です。SAが有効な間はホストもゲストも追加コストが不要という魅力的なもので、

既存Hyper-Vユーザー(Windows Server based HCIユーザー含め)、Azure Stack HCIにモダナイズするための施策といえるかと思います。

 

2. Arc enabled VM management PP2(Public Preview 2)

Azure Marketplaceからきちんとしたセキュリティパッチなどが適用されたVMをダウンロードしてきてデプロイする機能です。

ホットパッチを適用したWindows Server 2022 Azure EditionAzure Virtual Desktop用のWindows 11 Enterpriseマルチセッションなど、Microsoft社が提供する最新のフルパッチイメージを便利に導入することが可能となります。

今後はサードパーティ製のイメージも利用できるようになることを見据えているみたいで、バリエーションの広がりに期待できますね。

 

3. Azure Stack HCI 22H2 release

9月末にPreviewで出ていたものが、日本時間では10/13時点でGAしました。

目玉としてはNetwork ATCという機能をフォーカスされており、ストレージの自動IP割り当てによりストレージインフラの設計部分をあまり意識しなくてよくなったり、

ライブマイグレーション時の最大同時実行数や最適なネットワーク、トランスポートの選択、最適な帯域幅の割り当てなどのライブマイグレーション全体の最適化あたりが強調されています。

そのほかにも、ストレージの管理がより柔軟になり、2 way mirrorから3 way mirrorへのコンバートで耐障害性を高めつつスケールさせることができたり(個人的にはここが一番の提案ポイントになってくるかと)、固定プロビジョニングからシンプロビジョニングに変換することができるようになったり、stretch clusterのパフォーマンス改善なども挙げられています。

ただ、残念ながら個人的に期待していた "GPU partitioning" 機能に関しては今回は見送りのようです。

 

Azure Stack HCI バージョン21H2の新機能:

https://learn.microsoft.com/ja-jp/azure-stack/hci/whats-new

 

4. Hybrid Azure Kubernetes Service

AKS on Azure Stack HCI自体は以前からGAしていましたが、Hybrid AKSpublic previewとして発表されました。Arc resource bridgeを経由してAzureからオンプレ側にKubernetes clusterを割り当てる機能のようです。

Arc対応のVMプロビジョニングと非常によく似ており、Arc Resource Bridgeを通じて割り当てるみたいです。構築の手間が省けるだけでなく、クラウド上のAKS、オンプレ上のAKSをまとめて一貫性ある管理を実施するのも役立ちそうです。

 

HPEAzure Stack HCIポートフォリオ(2022/10時点)

New Azure Stack HCIの初版がリリースされてからもうすぐ2年が経過します。

HPEではリリース当初より、カスタマイズ性に優れた提案しやすいモデルとして、「Validated System」に注力しておりましたが、この度待望のアプライアンスタイプの「Integrated System」モデルも登場しました。

HPEのas a Service化を実現する“GreenLake”ブランドとともに、なんと“運用サービス”も付帯する形でのセット売りとなります。

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Microsoft社のAzure Stack HCI Catalogにも掲載されております。

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これまで通りのValidated Nodeも引き続き力を入れており、

現在は60種類の認定を取得しており、ストレージコントローラー周りもHPEユーザー様おなじみのSmart Arrayコントローラーから、汎用的なBroadcom社製MegaRAIDコントローラーまでHPE Azure Stack HCIに対応しておりますので、様々な需要にお応えできるかと思います。

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作者について

yoshihiko1989

日本ヒューレット・パッカード株式会社で Server Solution / CloudNative関連のプリセールスを担当しています。