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shingoyamanaka

新製品「データストレージサーバー」Alletra 4000を発表しました

2023年2月2日、新製品「データストレージサーバー」 Alletra 4000を発表しました。

クラウドの「あたりまえ」を自社内システムで実現

拡張性・柔軟性の高いデータ活用基盤を提供し、データの利活用を促進

 

「Alletraって、ストレージ製品では?サーバー?」

「データストレージサーバーって、なに?」

「クラウドのあたりまえを、自社内システムで、とは、どういうこと?」

そんな疑問に、日本の製品担当の私、山中がお答えします。

 

まずは、細かいお話の前に、Alletra 4000の製品写真をご覧ください。

2023_02_02_Alletra4000_yamanaka_v3 - コピー.jpg2023_02_02_Alletra4000_yamanaka_v3_2.jpg

これは、見た目「ストレージ製品」に見えますが、「サーバー」なのです。同日に発表されたHPE ProLiant Gen11と同じ、最新の第4世代インテル® Xeon® スケーラブル・プロセッサーが搭載されており、PCIe 5.0もガッツリ対応。昔からおなじみの管理用プロセッサiLo 6も搭載、そして、COM(HPE GreenLake for Compute Ops Management)にも対応しており、HPE ProLiantのDNAをしっかりと受け継いでいます。

ただし、普通のサーバーよりも沢山のSSDやHDDが搭載可能です。

Alletra 4120だと、LFF HDDが28本入るので、例えば20TB HDDをフル搭載すると…

2023_02_02_Alletra4000_yamanaka_v3_560TB.jpg

これにWindowsをインストールして共有をかければ、とりあえず560TBの保存領域をもったファイルサーバーになります。アレイコントローラーも搭載可能なので、RAIDも組めます。

このように、データストレージサーバーは、単体でストレージの機能は持っておらず、OSやその他ソフトウェアを組み合わせてストレージ機能を提供することを目的としています。

 

そうなんです。単体では、ストレージとして何もできない。でも、世界に溢れる様々なソフトと組み合わせると、色んな顔を持ったストレージに変幻自在なのです。この、ソフトウェアとサーバーを組み合わせて作るストレージを、SDS(ソフトウェア・デファインド・ストレージ)と言います。

2023_02_02_Alletra4000_yamanaka_v3_SDS.jpg

例えば、Qumuloという、超高速ファイルサーバーのSDS。

OSも不要で、直接データストレージサーバーにインストールして使います (残念ながらまだ、本日発表したAlletra 4000シリーズではサポートしていませんが、同じデータストレージサーバーである、HPE Apollo 4200 Gen10 Plusでサポートをしています。) 。

これを複数台準備してネットワークでつなぐと、単一の大きなファイルサーバーになります。では、どれくらいまで拡大ができるかというと、現在は100台まで接続可能です。その時の容量は38PB!しかも、100台バラバラの合計ではなく、単一のストレージなのです。

一般的に、オフィス勤務の社員一人当たり、パソコンには1TBの容量があれば十分と言われていますので、実に3万8000人の社員のパソコンの全データを、1フォルダに保存できる容量なのです。

 

そして、SDSの特徴が表れるのがここから。この超巨大な単一のフォルダにアクセスするには、接続しているどのサーバーにアクセスしても大丈夫。どのサーバーにアクセスしても、同じフォルダにアクセスができるのです。

 

ということは、データへのアクセスが遅くなったら他の空いているサーバーに接続先を変更したり、サーバーを追加することによりパフォーマンスの改善が図れるのです。

従来型のストレージでパフォーマンス問題が発生すると、本当に大変でした。何かを足してパフォーマンスを改善することがとても難しく、打てる手が少なかったのです。

 

2023_02_02_Alletra4000_yamanaka_v3_qumulo_100unit.jpg

 

「でもそれ、クラウドだとあたりまえだよね」


そうです。そうなんです!実は、クラウドを支えている技術も、サーバーとSDSの組み合わせがほとんどなのです。
データストレージサーバーと、SDSソリューションを組み合わせれば、クラウドと同等の柔軟性、スケーラビリティを持ったシステムを自社内に構築が可能になるということなのです。

クラウドと一度利用するとその手軽さ、便利さはクセになります。そして、もう2度と自社内ではシステムを持たない!と感じるほどです。

しかし、実際は様々な理由から自社内システムと組み合わせて使わざるを得ないのが多くのお客様の現実かと思います。

HPE Alletra製品が目指すのは、まさにそういった、クラウドと組み合わせて使う自社内システムをどうするか悩んでいるお客様向けの製品なのです。

HPE Alletraが見据えている世界は、単なるデータの倉庫ではなく、もっともっと広い世界。クラウドと組み合わせて、データを積極的に活用していただくためのデータインフラストラクチャなのです。

今回、従来のブロックストレージ製品群に加えて、新たに”ストレージサーバー”がHPE Alletraファミリーに追加されることにより、その意味をより理解いただけるのではないでしょうか。

ぜひ、クラウドと組み合わせて使っていただきたい製品です。

 

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作者について

shingoyamanaka

2003年よりHP BladeSystem, HP Superdomeの日本でのプロダクトマネージャーを務めた後、2012年から4年間、日本を含めたアジア地区のSuperdome X Product Managerを務める。2016年12月から、日本ヒューレット・パッカードの総合エバンジェリストに就任し、様々な製品を紹介。2017年11月より、ハイパーコンバージド製品の日本でのプロダクトマネージャー。2021年より、SDS(Software Defined Storage)製品のCategory Managerに着任。自称ハードウエアオタク。