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K_Matsushima

HPE Linux技術情報サイトの歩き方~RHEL・SLES旧マイナーバージョンでのSPP適用について~

こんにちは、日本ヒューレット・パッカード合同会社でプリセールスをしております松島です。

今回は、7月6日のブログ記事「HPE Linux技術情報サイトの歩き方~Linux用ソフトウェアパッケージ SPPとMCPについて~」でご紹介したSPPのユースケースの一例についてご説明します。

Linux技術情報サイトのトップページはこちらから:https://www.hpe.com/jp/linux

SPP(Service Pack for ProLiant) – RHEL/SLES

前回ご紹介しましたように、SPP(Service Pack for ProLiant)は、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)とSUSE Linux Enterprise Server(SLES)用に、ファームウェア、管理ツール群、ドライバーを提供するソフトウェアパッケージです。

SPPや管理ツール群に関する詳細情報は、以下のHPE Linux技術サイトで紹介されています。

・Linux技術情報サイトの「技術文書」

―Linux関連ソフトウェア等の詳細な技術情報を掲載しているページです。
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SPPでバンドル (対象機種、対象ファームウェア、対象パッケージでの統合組合せテスト) としてサポートを行うRHEL・SLESは、最新と1つ前のマイナーバージョンが対象となります。

例えばHPE ProLiant Gen11シリーズ用のSPP 2023.04.00.0xで対象となるRHELのバージョンは以下となります。

・RHEL8.7と8.6

・RHEL9.0と9.1

また、SPPのリリース後、更に新しいRHEL・SLESマイナーバージョンに追随する為の差分パッケージであるSPP Supplementがリリースされる場合もあります。


RHEL・SLES旧マイナーバージョンでのSPP適用

RHEL・SLES自体についても、最新マイナーバージョンにアップデートするのが望ましいですが、運用環境によっては、最新のSPPの対象から外れた古いマイナーバージョンを使用し続けなければならないケースもあり得ると思います。では、そのような場合、どのようにSPPを適用すべきでしょうか。SPPで提供するファームウェア、管理ツール群、ドライバーそれぞれでご説明します。

  1. ファームウェア
    ファームウェアは常に最新のバージョンを適用する事が推奨です。最新のSPPメディアからオフラインモードで起動する事で、そのSPPがサポート対象としているRHEL・SLESのバージョンに関わらずOS非依存でファームウェアの更新が行えます。

  2. 管理ツール群
    RHEL・SLES上で稼働する管理ツール群は、ユーザーランドで起動するソフトウェアの為、RHEL・SLESのマイナーバージョンに非依存です。その為、RHEL・SLESの旧マイナーバージョン上でも、最新のSPPで提供される管理ツール群を使用する事が可能です。

  3. ドライバー
    RHEL・SLESに適用するドライバーは、SPPで提供されているRHEL・SLESの各マイナーバージョン用のドライバーパッケージを適用する必要があります。その為、旧マイナーバージョンを対象とした旧SPPよりインストールする必要があります。

今までリリースされたSPPとRHEL・SLESの各マイナーバージョンの対応については、以下の対応表をご覧ください。

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以上、Linux技術情報サイトのご利用一例として、RHEL・SLES旧マイナーバージョンでのSPP適用についてご説明いたしました。HPEのLinux技術情報サイトが、皆様のLinuxに関する情報収集・問題解決の手助けとなれば幸いです。

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作者について

K_Matsushima

日本ヒューレット・パッカード合同会社で Server ・Lnux関連のプリセールスを担当しています。